SONY Sksensor6000 (ラジオ)
つい先日一台修理したものを発送したばかりで次の一台が入りました。今回の物は入手時点でバンド切替が出来ず、AMのみ受信出来る状態でした。一方で全体状態は悪くは無く、目立った傷や汚れはありません。電池室の液漏れ跡も有りませんでした。背面を見るとテプラが貼ってあり、76年購入、所有者の名前が有りました。勿論剥がしてテープ跡は消してあります。バンド切替については切替スイッチの接触不良が殆どですが、今回もその通りで、比較的簡単な調整で治りました。全体にヤニがついていて、埃もありましたが、家庭用洗剤2種でクリーニング。内外共に綺麗です。ソニーのタイマーは意外にも(？)ナショナルのそれよりも不具合は少なく、此方の物も大丈夫でした。残り時間が短くなると時間が遅くなるという傾向はゼンマイ式故変わりませんが、比較的精度はでているようです。状態が良い事もあるのでしょうが、音も感度も非常に良いと思います。特に音にはメリハリが有り、低音もそれなりに出るのは同じスカイセンサーの名機の5800譲りです。此方でも何度か私見を述べましたが、この時期(60年台後半〜70年台)のポータブルラジオでは10cmスピーカーが最もバランスが良く良い音を出してくれる様です。この個体は上述の様に外観、動作共に良い状態で、ここまで良い物はそう出て来ません。秋葉原の電気街で同様のレヴェルの物を見ますが、もう少し高めです。一方でメルカリ では現物を手の取って動かして見ることが出来ないので、その分はハンデがあり、そこを考慮した値付けです。オークションでの仕入れがどんどん値上がりしている状態なのでこの価格も次回は上げざるを得ないかも知れません(コロナ禍の終息で急激に価格が下落する可能性はありますが)。但し、この時期の日本製のラジオは大半がアメリカに輸出され、彼の地のロックンロールの興隆に一役買っていた、という歴史的な背景も最近わかって来ました。という事はこの種の中古ラジオの本当の市場は実は米国に有るのかも知れません。蛇足ですが。アルカリ電池、キャリングベルト、純正ACアダプター付です。